私の履歴書

 私は1964年東京オリンピックの年に生まれました。当時は父の仕事の関係で阪神工業地帯と言われる空気の悪い尼崎の工場の町で育ちました。

小さいころからきれい好きで、洗濯板を使って毎日自分のハンカチを洗っては干していました。未だに主婦業はできていませんが、お洗濯だけは好きです。当時、母と毎日一緒に過ごす消極的な女の子でした。その後、空気の良い郊外を求めて松原に引っ越しをし、祖父と祖母が同居する世帯となったのですが、舅と姑との関係に苦労する嫁としての母を見て育つ様になりました。

 

 当時、母は専業主婦でしたが、長男である父の両親の世話をしながら暮らす母の後ろ姿を見ておりました。そして、父は8人兄弟の長男であるが故にお盆とお正月は、兄弟の全員が集まります。今でも24人のお接待をしたのを覚えています。母を助けながらお接待をしていましたので、今で言う接遇を肌で覚えたのかも知れません。長男の嫁は苦労が多いと感じ、長男とは結婚しないと決めたのでした。学生の頃は、女子校に通っていましたが、女子だけの学校だけに恥じらいも少なく、やはり女性には異性からの目も必要だと痛感しました。

 

卒業後、ゴルフ用品販売をする北新地の店舗に勤めました。時代はバブルの真っただ中でした。毎日の様に高級品を販売する経験をすると同時に、お客様に連れられて新地の中で遊ぶことも経験させて頂きました。時代はバブルと言われていましたが、高級品はなぜ売れるのか。どんな人が買うのか。どんな人がどの様にお金を使うのかを体感した貴重な経験だったと思います。当時、私の記憶は薄いのですが20歳の成人の日に、友人に“自分の店を持ちたい”と言ったそうです。

 

その前年の19歳の時に、精神疾患になり入院する事態になり、医師からは社会復帰は出来ない

 

でしょうと言われていたそうです。当時の精神科では、自殺防止の為に全身を拘束され、鉄格子の入っている部屋に入れられ、独りで鉄格子の入る窓の外に降る雪を眺めていたのを思い出します。

メイク

こんな状況でありながらも、両親や友人達の応援で何とか自宅での生活を取り戻しました。そんな時、友人からの誘いでアパレル会社の軽作業のアルバイトに行く事になりました。ところが、営業部長のアシスタントとして、就職しないかとのお話を頂きました。それをきっかけに、本当の意味で社会的な復帰が叶う事になりました。

 

この事で、人との出会いを大切にすることで、救われ生かされると気が付きました。一度は死んだ同然な命と思い、人様のお役に立つことで生かされるのだと判り、それからは、人が元気で美しく生かされるお手伝いをしようと日々感謝を忘れず生かされています。この様に、病気をきっかけとして、社会復帰ができないといわれながらも家族と友人の愛によって社会に復帰できたのをきっかけに、人と社会に役立てるように日々感謝を忘れず生かされたいと思っております。

 

25歳でその会社を結婚を機会に円満退職することとなり、和歌山県橋本市の住宅地に戸建て住宅を購入し、私の両親と一緒にサザエさん一家と同様な暮らし方となりました。この時、橋本市内でワールドの洋服を扱うブティックのオーナーに声を掛けて頂いたのがきっかけで、勤務する様になり、3年間を過ごさせて頂きました。当時は、1日の売上が100万円を記録した時もありました。

ブティックのアルバイトを終えていた頃、化粧品メーカーの所長に声を掛けられたのがきっかけで次の仕事が見つかるまでと言う約束で化粧品販売の仕事を始めました。

 

気が付くと、ナリス化粧品の販売を20年間行ない、部下の販売員を管理しながらも12年間は個人としてもフェイシャルエステサロンを経営してまいりました。自らも売上を作ると同時に部下の売上の管理と指導を行なった結果、繁忙期にはグループ全体で800万円を超える売り上げを記録していました。この時の経験から得られたのは、物販とは物を売るのではなく、商品の価値やその先にある夢を販売するのだということです。

 

しかし、大きな組織の中では価値観が違う人達の存在もあり、今後の活動を模索する中で大阪市内で催される異業種交流会などにも積極的に参加する様になりました。そこで、多くの素敵な出会いがあり、ひとつのメーカーの製品にこだわるのではなく、自分自身の経験と知識を生かして高品質で安全な商品を提供しようと決めました。これが、現在の営業方針となっています。

 

化粧品販売を中心としながらも、美肌を創るアドバイスや正しいスキンケアの方法など、メイクを通じて女性としての毎日をさらに楽しくできると感じ、メイクの指導にも注力しております。

 

こんな私は、感謝している方から何か頼まれると断れないところがあり、気持ちよく生かされることにこだわり、50歳になってからはワクワクしたり楽しいと感じることを選択してお引き受け

しております。

 

人は第一印象で人生が変わると感じます。その中で、メイクが重要なことをもっと皆さんに気がついて頂きたいと思っております。私は、そのお手伝いを出来ることに幸福を感じています。

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